病院治療

タイミング療法

 排卵周辺日に性交渉をおこなう方法です。検査や治療をはじめたばかりの方に並行しながら実施します。基礎体温をもとにエコー検査や血中ホルモン濃度などをふまえて排卵日の予測をして、排卵予定日前日から当日にかけて性交渉をおこないます。男性は排卵予定日の3~5日間は性交渉を控えるようにして精子の質を維持します。

人工授精

 男性から採取された精子を直接女性の子宮内に入れる方法です。精子は元気で優秀なものの方が受精率が上がるため、精子洗浄濃縮法が用いられます。人工授精により妊娠する確率は20~30%ほどとされています。

体外受精

 女性から優秀な卵子を取り出して、男性から採取して洗浄した優秀な精子を選び人工的に授精させます。受精後3~4日あとに細胞分裂の状態を確認して子宮の中に戻し(胚移植)ます。受精卵の状態と着床のしやすさ、子宮内膜の厚みが重要になります。また卵管障害などがあっても妊娠する可能性が高まります。

顕微授精

 男性不妊や高齢出産のケースにも用いられます。体外で精子と卵子を受精させる点は同じですが、その受精方法が異なります。体外受精では精子を卵子にふりかけて自然に受精させるのに対し、顕微鏡で見ながら細いガラスの管を使って卵子の中に精子を注入します。精子の条件や卵子の受精力が弱く自然受精できない場合に用いられ、人工授精や体外受精で結果が出ない場合に顕微授精が検討されます。